老後の移住先として注目されるフィリピン。
温暖な気候、生活費の安さ、親しみやすい文化が人気の理由です。
特に「特別引退者居住ビザ(SRRV)」を活用すれば、長期間安心して暮らせます。
現地の生活費や医療、介護の状況、必要な貯金額を把握することで、安定した移住生活が実現します。
この記事では、フィリピン移住の人気の理由やビザ取得方法、医療・介護の実情、費用の目安など、老後の移住を考える上で知っておきたい情報を詳しく解説します。
- フィリピンへの老後移住のメリットとデメリットを理解できる
- リタイアメントビザの取得方法や必要な手続きを把握できる
- 現地の生活費、医療、介護の実情について知ることができる
- 移住に必要な貯金額と収入源の確保方法を学べる
フィリピンへの老後移住が人気な理由

フィリピン老後移住が人気な理由の主なポイント
フィリピンへの老後移住が人気を集めている理由は、生活費の安さ、温暖な気候、親しみやすい文化など、多くの魅力的な要素が挙げられます。
- 生活費が日本の3分の1程度と安い
- 温暖な気候で1年を通して過ごしやすい
- 英語が通じるため、言語の壁が低い
- 現地の人々が親しみやすく、フレンドリー
- 特別引退者居住ビザ(SRRV)の取得が比較的簡単
- 日本との時差が1時間しかないため、家族との連絡が取りやすい
このような理由から、多くの日本人がフィリピンでの老後生活を選んでいます。
リタイアメントビザの取得が簡単な国
フィリピンは、リタイアメントビザの取得が比較的簡単であることから、老後の移住先として人気があります。
フィリピン政府が提供する特別引退者居住ビザ(SRRV)は、退職者向けに設けられたもので、申請可能な年齢は50歳以上と定められています。
他国のビザに比べて、預託金の金額が低めに設定されていることも大きな特徴です。
例えば、50歳以上の年金受給者の場合、1万ドルの預託金を預けることでビザを取得できます。
また、年金がなくても2万ドルの預託金を用意すれば申請可能です。
このビザを取得すれば、フィリピン国内での就労やビジネス開設、複数回の入国が可能になり、より自由な生活を実現できます。
ただし、ビザの条件や手続き方法は変更される可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。
特に、書類の不備や申請手続きの遅延を防ぐため、信頼できる専門家に相談することをお勧めします。
フィリピンの生活費は日本の3分の1
フィリピンの生活費は日本の約3分の1程度と言われており、老後の生活を送る上で大きな魅力となっています。
特に食費、住居費、交通費が安く抑えられるため、年金をうまく活用すれば経済的に安定した生活を送りやすいことが大きな魅力です。
具体的には、フィリピンでは大きなバナナの房が日本円で約200円、タクシーの初乗り料金は約60円と、日本に比べて非常にリーズナブルです。
映画鑑賞や外食も、日本の価格の半分以下で楽しめます。
また、メイドや介護士を雇う際の人件費も安いため、家事の負担を軽減しながら快適な生活を送ることができます。
ただし、電気代やインターネット料金は日本とほぼ同等かやや高いことがあるため、注意が必要です。
また、都市部と地方では物価が異なるため、移住先の選定も重要です。
自分のライフスタイルに合った地域を選べば、経済的にも無理のない生活が実現できるでしょう。
医療・介護サービスの質と安心感
医療の質と安心感
フィリピンでは主要都市を中心に、質の高い医療サービスが提供されており、移住者にとって大きな安心感につながります。
特にマニラやセブといった都市には、国際的な医療基準を満たす病院があり、専門医の診察や高度な医療機器を使った治療が可能です。
また、フィリピンの医療費は日本と比べて割安で、私立病院に通う場合でも経済的な負担が軽減される点が魅力です。
介護サービスの質と利用のしやすさ
介護サービスについても、フィリピンでは家政婦や介護士を雇うことが比較的容易で、月数万円のコストで在宅介護を受けることができます。
フィリピン人のホスピタリティは高く、介護者が高齢者を丁寧にサポートする文化が根付いています。
ただし、地方では医療機関や介護施設が少ないため、健康面に不安がある場合には都市部を移住先に選ぶことを推奨します。
英語が通じる暮らしやすい環境
フィリピンでは英語が公用語の一つとして使用されているため、移住者にとってコミュニケーションのハードルが低い国です。
政府機関や病院、日常的な買い物の場でも英語が通じるため、言語の心配をあまりする必要がありません。
また、フィリピンの英語はアメリカ英語に近い発音で、日本人にとって聞き取りやすいのが特徴です。
英語力に自信がなくても、簡単な日常会話ができるだけで十分対応できる場面が多くあります。
さらに、日本人コミュニティも存在しており、日本語が通じる店舗やサービスも増えています。
そのため、移住直後から安心して生活をスタートさせることができるでしょう。
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知っておきたいデメリット
フィリピン移住には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも理解しておく必要があります。
まず、自然災害のリスクです。
フィリピンは台風や地震の影響を受けやすい地域であり、これらの災害に備えた対策が必要です。
また、特定のエリアでは治安が不安定な場合もあるため、居住地の選定には注意が求められます。
さらに、日本と比較すると公共サービスの質が劣ることがあり、水道やインフラの整備状況が悪い地域も存在します。
交通渋滞も深刻な問題で、都市部では移動に時間がかかることがあります。
また、フィリピンの医療制度は日本のような公的保険制度が充実していないため、民間の医療保険への加入が必要です。
このようなデメリットを事前に把握し、対策を講じることで、フィリピンでの老後生活をより快適に過ごすことが可能です。
移住前にはリスクと対策をしっかり検討し、準備を進めましょう。
フィリピン移住の準備と老後の生活費用の詳細
老後のフィリピン移住に必要な手続き
フィリピンへ老後移住をする際は、さまざまな手続きが必要です。
手続きが不足するとトラブルに発展することもあるため、必要な手続きをリストアップし、確実に準備を進めましょう。
フィリピン移住に必要な手続き一覧
- 海外転出届の提出:日本の役所で海外転出届を提出し、住民税や国民健康保険の支払いを止める。
- 特別引退者居住ビザ(SRRV)の申請:年齢や資産条件を満たし、フィリピン政府が発行するビザを取得。
- 銀行口座の開設:現地の銀行口座を開設し、送金手段を確保。
- 国際運転免許証の取得:車の運転を希望する場合は、事前に国際運転免許証を取得。
- 医療保険の加入:民間医療保険に加入し、万が一の医療費負担を軽減。
- 日本の各種手続き:税金、年金、郵便物転送、住所変更など、必要な手続きを日本で済ませる。
これらの手続きを怠ると、移住後に予期せぬ問題が発生する可能性があります。
特にビザの取得や銀行口座の開設は移住生活をスムーズにするために必須の手続きです。
移住にかかる費用の目安を知る
老後のフィリピン移住を計画する際は、移住にかかる費用の目安をしっかり把握することが大切です。
フィリピンの生活費は日本に比べて安いため、少ない予算でも快適に生活できるとされていますが、事前の計算が欠かせません。
まず、住居費の目安です。
フィリピンでの賃貸物件は、都市部では月額3万〜10万円程度で借りられることが一般的です。
一方、地方に行けばさらに安価な物件も見つかります。
ただし、治安や利便性を考慮して、都市部に住む方が安心です。
次に、日常生活にかかる費用です。
食費や交通費などは日本の3分の1程度とされていますが、生活スタイルによって異なります。
フィリピンでは外食が安いため、外食中心の生活でも家計への負担は少なくなります。
また、ビザの取得費用も必要です。
特別引退者居住ビザ(SRRV)を取得する場合、預託金として2万ドルの資金が必要になります。
これに加え、申請手数料や年会費などの追加費用も考慮しましょう。
さらに、医療保険への加入費用も必要です。
フィリピンの医療費は日本より安いものの、万が一の事態に備えて私立の医療保険に加入するのが一般的です。
保険料はプランによって異なりますが、月額1万〜2万円程度のプランが多く見受けられます。
項目 | 費用の目安(PHP) | 費用の目安(円換算) | 備考 |
---|---|---|---|
都市部の家賃(月額) | 30,000 ~ 60,000 | 約78,000 ~ 156,000円 | マニラやセブのコンドミニアムなど |
地方の家賃(月額) | 15,000 ~ 30,000 | 約39,000 ~ 78,000円 | 地方都市の一軒家やアパート |
食費(月額) | 15,000 ~ 25,000 | 約39,000 ~ 65,000円 | 自炊や外食を含む食費 |
交通費(月額) | 2,000 ~ 5,000 | 約5,200 ~ 13,000円 | 公共交通機関(ジープニーやバス)の利用 |
医療保険(月額) | 3000 ~ 10,000 | 約8,000 ~ 26,000円 | 民間医療保険のプランによる |
特別引退者居住ビザ(SRRV)預託金 | 500,000 ~ 1,000,000 | 約1,300,000 ~ 2,600,000円 | 年齢や条件により異なる |
ビザ申請手数料 | 70,000 | 約182,000円 | 初回の申請時に必要 |
公共料金(水道、電気、インターネット) | 3,000 ~ 7,000 | 約7,800 ~ 18,200円 | 月々の基本生活費に含まれる |
これらの費用を考慮すると、老後のフィリピン移住には、少なくとも200万円〜300万円程度の初期費用を準備することが推奨されます。※一番費用の掛かる、ビザ取得の際の「預託金」はあくまで口座に預ける金額なので、後から返金されます。
年金を活用したフィリピンでの生活費用
フィリピンでの老後生活を考える際、日本の年金を上手に活用することが重要です。
フィリピンは日本に比べて物価が安く、年金だけで生活費をまかなえる可能性が高いため、年金受給者にとっては経済的に余裕のある生活が実現しやすいと言えます。
例えば、単身者の平均的な生活費は約10万円程度で、夫婦であっても月20万円以内で快適に暮らせる場合が多いです。
この金額には、住居費、食費、交通費、公共料金などが含まれます。
また、家賃は地域によって異なりますが、都市部では月3万〜10万円程度でアパートやコンドミニアムを借りることが可能です。
地方都市ではさらに安く、月2万〜5万円の物件も見つかります。
食費も日本の3分の1程度で済むため、外食を楽しみながら生活することができます。
ただし、注意すべき点として、医療費やビザ更新費用、予期せぬトラブルに備えた緊急予備費の確保が必要です。
これにより、年金を活用しつつ、安定した生活が送れるでしょう。
フィリピンで年金を受け取る方法
フィリピンでの老後生活を支えるためには、日本の年金を確実に受け取る方法を理解することが大切です。
フィリピンに移住しても、日本の年金は問題なく受給できますが、手続きや受け取り方法に注意が必要です。
主な年金受け取り方法
- 日本の銀行口座からフィリピンで引き出す 日本の銀行口座に振り込まれた年金を、フィリピンのATMで現地通貨(フィリピンペソ)として引き出す方法です。
この場合、手数料が発生しますが、両替所で換金するより安全です。 - フィリピンの銀行口座に送金してもらう もう一つの方法は、年金を直接フィリピンの銀行口座に送金してもらうことです。
住民票を海外転出している場合は、「年金受給者・住所支払金融機関変更届」を日本の年金事務所に提出し、フィリピンの銀行を受け取り口座に設定します。 - Wiseで送金する
もっとも簡単なのは日本でオンラインバンク口座を持っていれば、Wiseを利用してフィリピン口座に送金することも可能です。
フィリピンに居ながらにして日本の口座から送金できます。
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注意点
年金を受け取るためには、毎年「現況届」を提出する必要があります。
現況届は、年金受給者が生存していることを証明するための重要な書類です。
これを提出しないと、年金の支給が一時的に停止されるため注意が必要です。
また、フィリピンと日本の租税条約に基づき、二重課税を回避するための手続きも行いましょう。
この手続きを適切に行うことで、フィリピンでの税金負担を軽減することができます。
フィリピン移住後の仕事や収入源の確保
フィリピンでの老後生活を支えるために、仕事や収入源の確保も検討することが大切です。
フィリピンは物価が安いため、年金だけで生活費をまかなえることが多いですが、余裕のある暮らしを実現するためには追加の収入が役立ちます。
フィリピンでの仕事の選択肢
- オンラインワーク インターネット環境が整っていれば、フィリピンでも日本向けのオンラインワークが可能です。
特に、フリーランスのライティング、翻訳、デザイン、プログラミングといった仕事は、場所を問わずに収入を得られる手段として人気があります。 - 現地ビジネスの開業 フィリピンでは、外国人がビジネスを開業することも可能です。
特に、カフェやレストラン、日本食材店など、日本文化に関連するビジネスは人気があります。
ただし、現地の法律や規制を理解し、適切な手続きを行う必要があります。 - 投資による収益 フィリピンの不動産投資や株式投資も、収入源の一つとして検討できます。
フィリピンは現在経済成長中であり、特に不動産市場は魅力的です。
ただし、投資にはリスクが伴うため、信頼できる専門家に相談することが重要です。
注意点
フィリピンでの仕事を考える際は、ビザの条件に注意しましょう。
特別引退者居住ビザ(SRRV)を取得している場合、基本的には就労が可能ですが、具体的な制限や条件については確認が必要です。
また、現地での労働環境や文化の違いに慣れることも重要です。
日本とは働き方や商習慣が異なるため、柔軟に対応する姿勢が求められます。
移住後の収入源を確保することで、より充実した老後生活を送ることができるでしょう。
移住後に持っていたほうがいい最低貯金額はいくら?

フィリピンに老後移住する際、生活を安定させるためには、最低でも日本円で300万円~500万円程度の貯金を持っておくことが推奨されます。
この貯金額は、予期せぬ出費や緊急時の対応に備えるための「生活防衛資金」として重要です。
理由1:予期せぬ医療費に備える
フィリピンの医療費は日本と比べて安いですが、緊急入院や大きな病気の治療には高額な費用がかかることがあります。
特に、私立病院を利用する場合には、医療保険でカバーできない部分もあります。
そのため、50万円〜100万円程度の医療費に備えた資金が必要です。
※補足:フィリピンの医療保険について
フィリピンの公的医療保険はリタイヤメントビザなどを取得している外国人でも加入できますが
非常に脆弱でカバーの範囲が非常に限られています。
多くの場合は民間の医療保険に入っている方が安心だと思います。
月額10000円程度で1000万円までカバーできるので、万が一の場合でも大半の場合は
カバーできるかと思います。
海外旅行保険の長期加入の場合だとかなり高額になるので
現地で民間医療保険に加入するのが一番良い選択だと思います。
理由2:為替変動のリスクに対応する
フィリピンペソと日本円の為替レートは常に変動します。
円安になった場合、日本からの送金額が少なくなってしまうリスクがあるため、数か月分の生活費に相当する金額を現地の銀行口座にフィリピンペソで預けておくことが望ましいです。
理由3:ビザ更新費用やその他手続きに備える
特別引退者居住ビザ(SRRV)を取得した場合でも、毎年の年会費(約36,000円)や、必要に応じたビザの更新手続きの費用が発生します。
また、帰国や移住先の変更などが必要になった場合にも、まとまった資金が必要です。
理由4:住居やインフラ整備の初期費用
フィリピンで新しい住居に引っ越す際には、家賃の前払い(通常1〜3か月分)入居月と退去月の2か月分を前払いするのが一般的です。
家具やベッドなど生活用品は備え付けの場合が多いです。コンドミニアムの場合はインターネット回線が最初から入っている場合が多いですが、別途契約が必要な場合もあります。
貯金額の目安(円換算)
用途 | 推奨貯金額の目安(円) |
---|---|
医療費 | 50万〜100万円 |
為替リスク対策 | 100万円 |
ビザ更新費用 | 20万〜30万円 |
住居の初期費用 | 50万〜100万円 |
緊急予備費 | 50万〜100万円 |
合計 | 300万〜500万円 |
貯蓄がしっかりあることで、より充実した移住生活を送ることができるでしょう。
フィリピンは終の棲家になるのか?

50歳でリタイヤメントビザを取得して、60代で本格的に移住する。
では、その後はフィリピンで永住するのでしょうか?
結論から言えば、多くの人は70代に入り、健康に不安が出てくるタイミングで日本に帰る人が多いです。
理由は医療面で日本の方が安心できるから、ということです。
リタイア後の健康寿命の期間をどのように過ごすのかは、長い人生の中で大きな課題でもあり
楽しみでもあると思います。
日本国内で田舎に移住を検討する人も増えていますが、
地方に行けばいくほどコミュニティーに馴染まないというケースも良くあります。
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