フィリピン語で「こんにちは」を知っておくと、フィリピン旅行や留学で現地の人との距離がぐっと縮まります。
フィリピンの公用語には英語もありますが、現地ではタガログ語で挨拶すると喜ばれることが多いです。
基本のこんにちはに加えて、おはようやさようなら、ありがとうといった日常的に使える挨拶も一緒に覚えておくと、
さらにスムーズな会話につながるでしょう。
この記事では、フィリピン語の「こんにちは」から、すぐに使える挨拶一覧、発音のポイントまで詳しく解説します。
フィリピンでの交流をもっと楽しむために、ぜひチェックしてみてください。

- フィリピン語でこんにちはのタガログ語表現と発音の仕方
- 丁寧な言い方や親しい人向けのカジュアルな挨拶
- フィリピン語とタガログ語の違い
- こんにちは以外のおはようやさようならなど基本の挨拶一覧
フィリピン語でこんにちは!基本のタガログ語あいさつまとめ
タガログ語でこんにちはは何と言う?
タガログ語で「こんにちは」を表す言葉は、時間帯や相手との関係によっていくつかの言い方があります。
まず、時間帯に合わせた挨拶は以下の通りです。
- 朝→「Magandang umaga(マガンダン ウマガ)」
- 昼~夕方→「Magandang hapon(マガンダン ハポン)」
- どの時間でも使える便利な表現→「Magandang araw(マガンダン アラウ)」
これに加えて、どんな場面でも使える万能フレーズとして「Kumusta?(クムスタ?)」があります。
「Kumusta?」は、「How are you?」に近い意味ですが、日本語の「こんにちは」にも相当する言葉です。
このKumustaには、相手に合わせた言い方があります。
- 目上の人や初対面の人→「Kumusta po?(クムスタ ポ?)」と言うことで、より丁寧な印象を与えます。
- 友達や家族→「Musta?(ムスタ?)」と短くするのが一般的です。
- さらに親しい仲→「Oy, musta?(オイ、ムスタ?)」のように、呼びかけを加えてくだけた感じにすることもあります。
この「Kumusta」は、もともとスペイン語の「Cómo está?(ご機嫌いかがですか?)」が由来です。
そのため、「調子どう?」と相手の様子をたずねる意味が強いですが、実際には「こんにちは」と「元気?」を一緒にしたような便利なあいさつとして広く使われています。
タガログ語とフィリピン語は違うの?
タガログ語(Tagalog)とフィリピン語(Filipino)は密接に関連していますが、厳密には違います。
私たち日本人としては、どちらも同じと考えて問題ないです。
フィリピン人が解説する「東京弁=日本語でいいの?」という表現は非常にわかりやすいです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZxpvWR2yJ2c 8:30くらいから~
※フィリピン政府観光省(Youtube)
1. タガログ語(Tagalog)とは?
- フィリピンのルソン島を中心に話されていた地域言語。
- スペイン植民地時代以前から存在するフィリピンの伝統的な言語のひとつ。
- ルソン島南部(マニラ、バタンガス、カビテなど)で特に広く話される。
- 約2200万人が母語として使用。
2. フィリピン語(Filipino)とは?
- フィリピンの国語(National Language)として定められた言語。
- タガログ語を基礎にして、他のフィリピンの言語(セブアノ語、イロカノ語、ワライ語など)から語彙を取り入れて発展したもの。
- 1987年にフィリピン憲法で「国語はフィリピン語(Filipino)とする」と明記。
- 教育、政府、メディアで使用される標準化された言語。
※ただし公式の文章や発言などは基本的には英語が使われます。
3. 違いはあるの?
✅ 語彙の違い
フィリピン語(Filipino)は、タガログ語をベースにしつつ、
英語やスペイン語、他のフィリピン諸語から新しい単語を取り入れている。
例:
- タガログ語: “Salumpuwit”(椅子)
- フィリピン語: “Silya”(スペイン語由来の「椅子」)
✅ 発音の違い
基本的な発音はほぼ同じだが、フィリピン語は英語の影響を受けた発音が増えている。
✅ 文法の違い
ほとんど同じだが、フィリピン語は英語や他のフィリピン言語との混用が一般的。
✅ 使用範囲の違い
- タガログ語は地域の方言として使われることが多い。
- フィリピン語は全国共通語として政府・教育・メディアで使われる。
4. もし勉強するならどちらがいい?
👉 日常会話をしたいなら → どちらでもOK(特にタガログ語を学べば、フィリピン語もほぼ理解できる)
👉 公式な場面(学校・ビジネス・政府関係)で使いたいなら → フィリピン語(Filipino)を学ぶべき
👉 フィリピンの地方に行くなら → 地域ごとの言語(セブアノ語、イロカノ語など)も少し覚えておくと便利
結論
フィリピン語(Filipino)はタガログ語をベースにした「国語」、タガログ語は元々ルソン島周辺の地域言語。
違いはあるが、ほぼ同じものとして扱われることが多い。
丁寧な表現とカジュアルな表現、シーン別の挨拶
タガログ語には、あいさつに「丁寧さの段階」があります。
これは、相手との距離感や関係性に合わせて、同じあいさつでも言い方を変えるというフィリピン特有の文化です。
この使い分けが、フィリピンで円滑にコミュニケーションを取るための大切なポイントです。
以下に、シーン別に表現をまとめました。
まずは、丁寧な表現から確認しましょう。
目上の人・初対面向け
日本語 | タガログ語(丁寧) | 読み方 | ポイント・使い方 |
---|---|---|---|
おはようございます | Magandang umaga po | マガンダン ウマガ ポ | 朝の挨拶に「po」をつけて丁寧に |
こんにちは(昼) | Magandang hapon po | マガンダン ハポン ポ | お昼の挨拶を丁寧に伝える |
こんばんは | Magandang gabi po | マガンダン ガビ ポ | 夜の挨拶を丁寧に伝える |
さようなら | Paalam po | パアラム ポ | 目上の人への改まった別れの挨拶 |
ありがとうございます | Salamat po | サラマット ポ | 感謝を丁寧に伝える |
ごめんなさい | Pasensya na po | パセンシャ ナ ポ | 軽い謝罪もpoをつけて丁寧に |
お気を付けください | Ingat po kayo | インガット ポ カヨ | 相手を気遣う定番フレーズ |
特に「po」は、丁寧さを加える魔法のことばとも言われます。
初対面の人や年上の人に「po」を添えるだけで、「この人は礼儀正しいな」と感じてもらえることが多いです。
次に、親しい人との会話でよく使われる表現をまとめます。
友人・家族・親しい人向け
日本語 | タガログ語(カジュアル) | 読み方 | ポイント・使い方 |
---|---|---|---|
おはよう | Magandang umaga | マガンダン ウマガ | 朝の定番挨拶(親しい人にはpoなし) |
こんにちは | Musta! | ムスタ! | 友達にはこれ一言でOK |
こんばんは | Magandang gabi | マガンダン ガビ | 夜の挨拶 |
さようなら・バイバイ | Ingat! / Bye! | インガット! / バイ! | 「じゃあね」「バイバイ」の定番 |
ありがとう | Salamat! | サラマット! | 気軽に感謝を伝える |
ごめんね | Sorry! / Pasensya | ソーリー! / パセンシャ | 軽く謝るときの表現 |
気を付けてね | Ingat! | インガット! | 別れ際の一言にぴったり |
逆に、友達や同年代なら、poは不要。
代わりに「Musta?(元気?)」や「Ingat!(気をつけてね!)」など、短くラフな言い方が好まれます。
このように、タガログ語のあいさつは、「何を言うか」だけでなく「どう言うか」で印象が大きく変わるのが特徴です。
フィリピン語でこんにちはの発音と覚え方ポイント
こんにちはの発音をカタカナで覚えよう
タガログ語の発音は、基本的にローマ字読みでOKです。
英語のように、スペルと発音が大きく変わることが少なく、書いてある通りに読めば通じるのが特徴です。
日本人にとっては、発音しやすい言語と言えます。
まずは、それぞれの発音をカタカナで覚えて、口に出して練習することから始めましょう。
日本語 | タガログ語 | カタカナ読み |
---|---|---|
おはよう | Magandang umaga | マガンダン ウマガ |
こんにちは(昼) | Magandang hapon | マガンダン ハポン |
こんばんは | Magandang gabi | マガンダン ガビ |
元気?(こんにちは) | Kumusta? | クムスタ? |
タガログ語の発音はローマ字読みに近く、発音のルールもシンプルです。
この表のカタカナを参考に、実際に声に出して言ってみると、自然に覚えやすくなります。
特に「Musta?」は、どの時間でもサッと使えて便利なので、旅行や留学でも最初に覚えるあいさつとしておすすめです。
タガログ語 覚え方のポイント
「正しく言おう」と緊張せず、「まずは言ってみよう」くらいの気持ちで、声に出して覚えるのが最大のポイントです。
「po」や「kayo」など、礼儀表現は最初にマスター
タガログ語は相手への気遣い表現がとても重要です。
「po」や「kayo」などの丁寧な表現は、最初に覚えておくと、どんな相手にも安心して話せます。
特に「Salamat po(ありがとうございます)」や「Kumusta po kayo?(お元気ですか?)」のように、定番フレーズごと丸暗記すると自然に身につきます。
日常のあいさつや一言フレーズからスタート
タガログ語の文章を一から作ろうとすると、文法が気になって進まなくなることがあります。
まずは、「Kumusta?(元気?)」「Salamat!(ありがとう!)」「Ingat!(気をつけてね!)」など、日常でよく使う短いフレーズから覚えてしまいましょう。
実際の会話では、この一言フレーズだけでも十分コミュニケーションできます。
旅行や留学で役立つタガログ語会話のコツ
タガログ語を使って現地の人と自然に会話をするためには、ただ単語を覚えるだけでは足りません。
特に旅行や留学では、「伝わるタガログ語」を意識することが大切です。
ここでは、初心者でも実践しやすいコツを3つ紹介します。
「po」をつけておけば安心
初対面やお店の人に話しかけるとき、「po」をつけるだけで、ていねいで親しみやすい印象になります。
例えば「Salamat po(ありがとうございます)」や「Kumusta po?(こんにちは、元気ですか?)」のように使います。
相手に好印象を与えるので、現地でもすぐに打ち解けやすくなります。
単語だけでもOK!とにかく声に出す
完全な文を作ろうとせず、「Salamat!(ありがとう)」「Kumusta?(元気?)」「Ingat! (気を付けてね!)」など、短い一言から使ってみるのがおすすめです。
単語だけでも、気持ちが伝われば十分通じるので、恥ずかしがらずにどんどん話しかけることが大事です。
英語とミックスしても大丈夫
フィリピンではタガログ語と英語がミックスされた「タングリッシュ」が普通に使われています。
たとえば「Can I have tubig?(お水ください)」のように、英語にタガログ語をちょい足しするだけでもOK。
いきなり完璧なタガログ語を話そうとせず、「英語も交えて気軽にコミュニケーション」する気持ちでいると、緊張せずに会話を楽しめるはずです。
このように、現地のリアルな感覚に合わせたタガログ語の使い方を知っておくと、旅先でも自然な会話ができるようになります。
日本語の直訳にこだわらず、「伝わることが大事」という感覚で、タガログ語を楽しんでください。