フィリピン不動産市場の課題:供給過剰と市場のミスマッチ
フィリピン・ホームズの創設者アンソニー・ロイテリオ氏によると、
マニラ首都圏のマンション供給過剰は34か月分に達し、在庫と実際の需要が一致していないことが原因だという。
開発業者は、自社視点のデータに基づき高額な物件を建設し、買い手のニーズや購買力と合致しない状況が生まれている。
市場調査の欠陥が要因であり、開発業者はマーケティングの専門家を雇い、
実際の需要に即した物件開発を進めるべきだと指摘している。
元記事 2025/1/18
GMA News「Supply-demand ‘mismatch’ caused condo oversupply —realtor」
フィリピンの不動産投資は本当にチャンス?
「毎年どんどん値上がりしています」
「経済成長率が東南アジアでトップクラス」
そういった売り文句で投資を進める案件はありますが、実際にはどうなのでしょう。
現状では、すでにメトロマニラでのコンドミニアムは供給過剰と言われています。
確かに年々値上がりしていることは事実ですが、売れているから値上がりしている、
というわけではありません。資材や人件費の高騰がコンドミニアム価格に反映して
住宅価格が値上がりしていることが大きな要因です。
あてにしていた中国人が居なくなった
中国人の富裕層がマニラのコンドミニアムを買い漁っていたというのは
すでに過去のことで、現状では中国経済は不動産バブルが弾けて、海外投資は以前に比べて
圧倒的に減っています。
またPOGO(外国人向けのオンラインカジノ)の一斉取り締まりで、その仕事に従事していた
中国企業と従業員、一説にはPOGO関連で20000人以上の中国人がフィリピンからの国外退去になりました。
富裕層向けに開発されたコンドミニアムと、退去した20000人以上の外国人。
あてにしていた顧客はすでにフィリピンにはおらず、開発されたコンドミニアムが
高値で販売されている状況です。
最新の情報で正しい投資を
もしフィリピンの不動産投資の営業で、マンションが足りないとか
今後もどんどん値上がりしているなど、ポジティブな情報ばかりで供給過剰のような情報が
出てこなかった場合は要注意です。
先に記事の詳細にもありますが、マニラの不動産データを提供しているのが
開発業者や不動産業者で彼らにとって都合がいいデータになっている、ということが
問題の一端にはあると記事では警告を鳴らしています。